2010年1月23日 (土)

一人快芸術。

ムーア

天気はまあまあ、風は冷たい一日。広島市現代美術館へ「一人快芸術」を見に行く。

入り口にいきなり佐藤修悦のたくさんの作品群。新宿駅では赤と黒のテープで作ったものを見ましたが、ここではいろいろな色のテープを組み合わせて使った作品が並んでいました。一つ一つの字形が良い形していて、色の組み合わせのセンスも感じられます。これにはいきなりやられる。

さらに、特殊なカメラを使って列車の編成を全て撮影した作品があり、これもかなりじっくり見る。やはり、鉄道ものに反応してしまいますが、それを差し引いても面白い。通常の鉄道写真は側面から全てを写すのは困難ですが、スリットカメラというカメラによって、走っている電車の車両がほぼ真横から写ってます。長尺印刷された列車の編成は、誰も見たことの無い列車の姿で、寝台特急などではお客さんの様子まで分かります。作者のWebサイトでも見ることができますが、これは印刷されたものを見るべき。

一番最後は梅佳代の「じいちゃんさま」シリーズ。かなりの枚数があり、じいちゃんさまの魅力が引き出されています。人の面白さがにじみ出ていて、つい笑ってしまう写真も。梅佳代の作品はあまり真面目に見たこと無かったのですが、食わず嫌いせず一度は見ておかないといけないなぁ、と思いました。

佐藤修悦目当てで見に行ったようなものでしたが、修悦体はかなりパワーアップしていたし、他の作品も見応えのあるものが多かったです。ヒトの「作る」「創る」「表現する」という行為の素直な楽しさを感じました。

ジオラマ

美術館の前から市内を撮影。E-P2のアートフィルター「ジオラマ」を使ってみる。この位置だとあまりミニチュアっぽく見えません・・。最初の写真はヘンリ・ムーアの彫刻。

2009年12月29日 (火)

展示 OF THE YEAR。

つづいて展示 OF THE YEAR。

地中美術館

一番は地中美術館のモネ室。地中美術館は3作家の作品のみを展示する美術館ですが、その中でもモネ室は大理石のタイルを敷き詰めた特別な部屋。自然の採光が白い部屋をほんのりと明るくしていて、やわらかな粒子が充満しているような不思議な感覚になります。あの包み込まれるような不思議な空間は、他にはありません。

その他、オペラシティギャラリーのヴェルナー・パントン展、金沢21世紀美術館のオラファー・エリアソン展も良かった。

2009年12月19日 (土)

イサム・ノグチ庭園美術館。

香川にあるイサム・ノグチ庭園美術館へ。
ハガキで日時指定で予約、週に3日の開館という不思議な美術館。さらに、イサム・ノグチのアトリエと住まいをそのまま使っているので、かなり分かりにくい場所にあります。

受付

受付兼待合室の建物。中で入場料を払い、時間まで待ちます。時間には15人くらいの人が集まりました。客層は様々ですが、女性グループかカップルが少し多いかな、と思いました。

周辺

美術館に入ると撮影禁止なので、周りの景色を撮ってみました。美術館へは右奥に延びる道を少し歩いて行きます。左側は石材屋さんの土地。この辺りは良質な石がとれるそうで、周りには石材屋が連なっています。

時間が来るとガイドの人と一緒に美術館へ向かいます。途中からアスファルトが途切れ、土の道になり美術館に続きます。ガイドの人とともに1時間の見学になります。入場前に園内の土はきれいに掃いてあり、人の足跡などが残っていません。

はじめの30分は野外作業場やギャラリーになっている蔵などを見学できます。完成した作品以外にも未完成の作品が数多く並べられていてかなり見応えあります。作品だけでなく使っていた仕事場が見られ、いろいろな道具が積み上げられています。
エナジー・ヴォイドは蔵の中で圧倒的な存在感があり、石が膨らんでいるような不思議な感覚。単に表面が滑らかというだけではなく微妙な曲線があり、その素材感を錯覚をしてしまいます。

続いて小道を挟んで向かいにある住まいと彫刻庭園を30分見学。自宅は歴史のある家屋で移築したものだそう。内部は生活感の無い家で、照明には自身の作品あかりを用いており、やわらかな光が充満しています。庭にも作品が置いてありました。
住まいの裏にある彫刻庭園はモエレ沼と同じく、大地を彫刻したような庭園があります。モエレ沼には遠く及ばないこじんまりした敷地です。でも、彫刻や起伏、木々などが丁寧に配置されていて、思いがぎゅっと凝縮されたよい庭園。丘があり上まで登ると、庭園や周りの風景を一望できます。向かいにある山との関係性も考えられているのでしょう。

美術館と言いつつほとんど野外ですが、和でも洋でもない独自の規律に沿って空間が満たされており、このエリアだけが繊細で異質な空間になっています。1時間という見学時間が短く感じられました。もう少しゆっくりしたかったくらいです(かなり寒かったのですけど)。
簡単にはおすすめできないけれど、とっておきの時におすすめしたいよい場所でした。

2009年12月 1日 (火)

金沢21世紀美術館。

金沢21世紀美術館

晴れた空。金沢21世紀美術館へ。企画展は「Olafur Eliasson "Your chance encounter"オラファー・エリアソン - あなたが出会うとき」。オラファー・エリアソンの展示は過去に原美術館で見たことがあり、今回2度目。今回も色や光に関する知覚を扱った作品で、面白い作品に出会えました。何より個々の作品がとても美しい。

その他、コレクション展なども良かったです。展示数や内容の充実度が高く、来た人が満足できるように入念に企画されています。あと、タレルの部屋では誰もおらずずっと一人で空を見ていました。贅沢。

二度目の金沢でしたが、昔と変わらず独自の文化とあったかい感じは変わらず良いところ。

2009年8月12日 (水)

骨。

骨

21_21 DESIGN SIGHTで開催中の「骨」展を見る。山中俊治氏のディレクション。

期待して行ったせいか、ガンダムを先に見たせいか、今回の展覧会はちょっと感動不足ですかね。普段の順路と逆に構成してあるのは驚きましたが・・・。

全体的に展示物が小さいことが気になりました。入り口にあったフェアレディZのボディは面白かったのですが、メインの展示室は作品が散在している感じで、天井の高い展示室を活かしきれていない気がします。

作品自体もオーソドックスすぎて、面白みに欠けました。センサーとプロジェクターを使って壁に映す作品は、やや使い古された感があります。紙を使った作品ナビゲーションもYCAMで見たものですし。

あと、展示会場にコンピュータが見えるように置いてあるのも気になりました。こういうバックヤード的なものが見えてしまうと、ちょっと残念です。

21_21 DESIGN SIGHTは常設を持たない場所だけに、やはり企画の強さや深さ、新しさ、質が必要と思います。その意味で今回の展示はやや残念。ガンダムに負けてます。21_21 DESIGN SIGHTなりの質を保って欲しいと思います。

10/16からは深澤直人ディレクションの「THE OUTLINE 見えていない輪郭」展が始まるそうですので、こちらに期待です。

2009年5月10日 (日)

カルティエ クリエイション。

カルティエ クリエイション

上野公園の東京国立博物館表慶館で開催中の「Story of … カルティエ クリエイション~めぐり逢う美の記憶」を見る。

上野公園はやはり人が多い。続々と人が入っていきます。けれど、多くの人は「国宝 阿修羅展」に向かい、カルティエ展の方はやや少なめ。じっくりと見ることができました。

吉岡徳仁氏のディレクションだけに、展示は繊細できっちりとしています。肝心の中身の方は私には価値判断が難しくて、どんなシチュエーションで使うんだろう?と疑問に思うようなものも。それはそれで面白かったですけれど、きらきらものはあまり得意でない自分に気づきます。

東京文化会館

上野駅の目の前にある東京文化会館。前川國男設計。ばりばり現役のよう。

2009年3月17日 (火)

東京まとめ。

ディズニーシーの後は東京巡り。

ディーナー&ディーナーの試み@東京オペラシティギャラリー
ディーナー&ディーナー自体をあまり詳しく知らなかったのですけれど、展示はなかなか良かったです。完成した建築の写真は少なく、周辺環境を含めた木製の模型、プロジェクトの図面、試行錯誤した建材のサンプルなどで構成されていました。そういう意味では完全に建築系の人向けでしたが、クオリティの高い凛とした展示は、それだけで満足な気分になりました。

NIPPON VISION GIFT@松屋銀座7階 デザインギャラリー1953
D&Department主催のNIPPON VISION第2弾。どこで開催かとおもったら、本当に松屋の小さなギャラリーでした。箱に詰められた全国の品々がガラスケース内に鎮座しています。昨年の第1弾を見られなかったのが残念でしたが、今回の展示を見られて満足。
日本のローカルなもの、食、デザインがこんなに豊かだとは。隣接の売り場では一部実物を売っていて、私は長野県のローカル冊子「街並み」を購入。街の風景を丁寧に切り取ったちいさな雑誌です。嫁さんは、盛岡ふきんを購入。

・DRAFT展@ギンザ・グラフィック・ギャラリー

DRAFT展

NIPPON VISIONがローカルなら、DRAFTはグローバルを相手にする感じですかね。
11時のオープン直前に行くと、既に入場待ちが二人ほど。さすが東京。
一度は見たCMや広告、商品を扱っているだけに、そのコンセプトが見られるのはとても面白い。地下展示室の壁面に書かれた言葉が面白くて、結構読んでしまいました。本も出てます

・明日の神話@渋谷マークシティ

明日の神話

岡本太郎の「明日の神話」。JRと東急をつなぐマークシティ内にあります。思ったよりかなり巨大な絵。インパクトあります。

ただ、展示場所としてはどうでしょうか?。
まず柱が邪魔ですね。正面から見ると必ず左右に柱が入ってしまい、全体像を見ることができません。全体像を見たかったら、かなり斜めから見ないといけないという矛盾。
次に気になるのは、歩く方向に対して正面に絵がないこと。もともとが通路なので仕方ないですが、せっかくの絵の前を大勢の人が流れて行きます。T地路のように人の視線が自然と向く方にないと、結局目に入りにくいように思います。人の目は正面についてますから。何だかもう少し落ち着いた場所に置いて欲しい気もしますね。

おまけ。

デザイン制作中

渋谷駅前のスクランブル交差点で、信号待ちしている時に発見した看板。「デザイン制作中」が既にナイスデザインに見えます。

2009年2月 7日 (土)

ネオ・トロピカリア。

広島市現代美術館で「ネオ・トロピカリア:ブラジルの創造力」を見る。

「ブラジル・アートって何だろ?」と言うくらいで、全く事前学習なしで行きました。でも、素直に面白い作品が多かったです。"素直"と言う表現が、アートにとって褒め言葉なのかどうか分かりませんが・・・、個人的には良かったです。

日用品を使ったインスタレーションとか、社会の問題や表裏を捉えた作品が多いのは、やはりブラジルの世間を反映してのことでしょうか?。でも、ブラジルだから、全てトロピカル・カラーと言うこともないですし。世の中からあまり遊離していなくて、やり過ぎていない現代アートという感じがしました。

無印良品の「体にフィットするソファ」巨大版みたいな作品は、見た目のボリューム感とちがって、上に乗るとかなり沈み込みます。まるで、レンコン畑を進むかのよう・・・。

閉館時間が近かったこともあると思いますが、入場者がかなり少ないですね。ほとんどの展示室が自分一人でした。運営大丈夫かなぁ。入って右手にあったミュージアムショップが無くなっていました。

帰りに併設されていた広島市立大の卒展を見る。映像作品は増えた気がしますが、デザインの作品が昨年より少なかったように思います。学生のバランスの問題か、先生が居なくなったのか・・・。

HADC。

原爆ドーム

今日は穏やかな天気。平和公園を久々に歩いていると、春らしい柔らかい空気を感じます。原爆ドームは現在修復中らしく、足場に囲われています。

今日は、広島アートディレクターズクラブの公開審査があるとのことで、平和公園を抜けてアステールプラザへ。広島関係のどんなデザインがあるのだろう?と楽しみにギャラリーに入ると、がらんとした空間に作品らしいものは見当たらず、奥に人がたかっています。作品の数が少ないのか?と思い近づいてみると、床にいくつかの作品が設置してあり、マイクでがやがやと指示している人が居ます。

何事か分からずうろうろしているうちに、だんだん事情が飲み込めてきました。どうやら、すべての作品を展示する時間は既に終わっていて、選ばれたいくつかの作品からゲストが最終的な賞を決定しているところのようです。

脇の方にセレクトされなかった作品達が、無造作に転がっています。うーん、個人的には広島のデザイン状況をいろいろ見たくて来たので、この転がっている方をじっくり見たかったのですが・・・。私が着いたのは3時前で決して早い方ではないのですけれど、公式Webには9:00〜17:00まで公開審査会となっていたので、その時間はきちんと全ての作品を置いておいて欲しかったです。午前中は仕事で、職場から直行したのに残念です。

仕方なく、中途半端に転がっている方を勝手にいくつか見させてもらいました。ただ、賞に選ばれなかった作品を人目につくところに無造作に置いてあるのは、あまり良いものではないでしょう。賞を決めるプロセスも、人が多くて見えない上に状況を説明する人もおらず、離れて見ていると内輪でごそごそしているようにしか見えません。そもそも、広島ではこういうイベント自体が少なく、デザインを学ぶ学生等にとっては多くのデザインを見られる絶好の機会なのに、早々に片付けては意味がありません。

正直、運営がかなりいい加減だと思いました。政府調で言うなら「強い不快感」。こんなことなら、わざわざ公開とアナウンスする必要も無いのでは?と思います。夕方からの講演会を聞こうと思っていましたが萎えました。はぁ・・・。

信号機

結局、アステールは早々に退散して、現代美術館へ移動することに。歩きながらもなんだかイライラしていましたが、平和大通りにある新型信号機に癒されました。薄い!。スッキリとした新しいカタチです。

2009年1月31日 (土)

ミニマム インターフェイス展。

山口情報芸術センターで開催中のミニマム インターフェイス展を見に行く。

作品の作りとしては、カメラで動作を撮り、そのデータを元にコンピュータで映像や音や動きに変化を加えるというタイプが多かったです。やや反応が遅い作品もあり、人が使うインターフェイスになりきれてない面も。その中で、ブロックを並べて音楽を奏でる「reacTable」が反応性、機能、美しさのバランスが良く、ずっと使いたくなる面白さを持っています。実際、DJばりにずっ〜と触っている人が居ました。

ここ数年でiPhoneやWii、DSなどの面白いインターフェイスが出ていますし、この手の作品はアートとして立ち位置が微妙に難しくなっている気がします。触って反応する作品とは異なるメディア・アートの方向性はあるのかな?。今年のアルス・エレクトロニカに行けば分かるかも!?

パスタ

展示を見たあとは食事。YCAM内にあるTRATTORIA ANCORA(トラットリア・アンコーラ)でパスタとピザとケーキを頂く。DESIGN BUSSAN NIPPONの本でも紹介されていますが、ここは非常に美味しいお店です。写真は生ソーセージと栗のトマトソーススパゲッティ。具沢山で800円です(安!)。

最後にはYCAM内の図書館をうろうろ。雑誌コーナーにデザインの現場とかインターコミュニケーションとか置いてあり、充実してます。ここの図書館は屋根が高く空間がかなり広いので、気持ちがよいです。こんな図書館が地元にあれば、毎週通ってしまうに違いない。

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